平成19年度 第2回 最新設備診断技術の実用性に関する研究会(合同研究会)

研究会委員各位 平成19年7月31日
                     日本機械学会
                     診断・メンテナンス技術に関する研究会
                       主査  川合忠雄(大阪市立大学)
                                             日本トライボロジー学会
                                                          メンテナンス・トライボロジー研究会
                                                            主査  若林利明(香川大学)                      日本設備管理学会 最新設備診断技術の実用性に関する研究会   主査  陳山鵬(三重大学)
合同研究会開催案内
拝啓  時下ますますご清祥の段,お慶び申し上げます.平素は格別のご高配を賜り,厚くお礼申し上げます.
 さて、このたび、「診断・メンテナンス技術に関する研究会」、「最新設備診断技術の実用性に関する研究会」、「メンテナンス・トライボロジー研究会」は下記のとおり合同の研究会を企画しました。
 多くの方をお誘い合わせの上、ぜひご参加いただきますようご案内申し上げます。
                                      敬具
                 記
 
日時:平成1日()、日(
合同研究会場:大阪市立大学 学術情報センター10階(大阪市住吉区)
見学先:三井化学(株) 大阪工場http://www.mitsui-chem.co.jp/index.htm
(会場担当:川合忠雄、TEL.06-6605-2667, Email : kawai@mech.eng.osaka-cu.ac.jp
会費講演会・見学(無料)、懇親会(4000円)
申込締切8月24日(金)
申込・連絡先
○診断・メンテナンス技術に関する研究会
  ()東芝 電力・社会システム技術開発センター  渡部幸夫
  yukio1.watanabe@toshiba.co.jp Tel: (045)770-2368, Fax: (045)770-2308
○最新設備診断技術の実用性に関する研究会
  水産大学校 海洋機械工学科  太田博光
 ohta@fish-u.ac.jp Tel:(0832)86-5111ext.275, Fax: (0832)86-7433
○メンテナンス・トライボロジー研究会
  産業技術総合研究所 先進製造プロセス研究部門  間野大樹
 hiroki.mano@aist.go.jp Tel:(029)861-7139, Fax: (029)861-7844
スケジュール
9月3日(月)
13:00−14:00 受付
14:00−14:15 あいさつ
14:15−15:15
大型発電用ガスタービンのメンテナンスについて
三菱重工ガスタービンサービス株式会社 徳元俊明
ガスタービンのルーティーンメンテナンスと定期点検に関して、前者については、最新のガスタービンの日常点検項目や運転監視(含む遠隔監視)等について紹介。後者については、ガスタービンの保守の考え方、定期点検の種別、高温部品の余寿命管理等について説明。
15:15−15:25 休憩
15:25−16:25
経営の全体最適から見た「保全の仕組み」 −戦略的保全マネジメントシステム(MOSMS TM)の構築−」  
(社)日本プラントメンテナンス協会 人財開発本部長 四道 広
重大産業事故は減少するも、小トラブルが頻発している。日本製造業はこの小康状態にあるが、現状の保全を続けていくと確実に衰退の道をたどる。多くの企業は高経年対策、技術伝承などに取組んでいるが、保全の本質的課題を認識しないかぎり危機的状況は解決しない。日本の現場で培ったロス削減活動にリスクマネジメントを加えた日本型保全システム『戦略的保全マネジメントシステム(MOSMS TM)』を、日米の考え方を比較しながらみていく。
16:25−16:35 休憩
16:35−17:05
「転がり軸受の疲労寿命とグリース潤滑」  
日本グリース(株)  小宮広志
オルタネータ軸受等で発生した組織変化を伴う早期はく離のメカニズム解析とグリースによる対策について、これまで軸受各社より発表された文献を中心にまとめ、現状と今後の展望について述べる。
17:05−17:35
「軸受損傷診断システム −鉄鋼用大型駆動軸への取組み−」
(株)ジェイテクト産業機器技術部 米山展央
大型軸受や駆動軸のはく離・摩耗等の損傷を分解点検することなしに診断または予防保全することを目的とした保全システムの開発に関する内容である。本システム開発に必要な技術としては、外乱大かつ低速回転でのセンシングおよび異常診断技術、省電力で高性能なワイヤレス技術が挙げられるが、今般、ほぼ開発の見通しがついたので、その技術の一部を紹介する。
18:00−20:00 懇親会(場所:1Fレストラン・ウィステリア
9月4日(火)
9:00−9:30
「レーザトルクセンサを用いた発電プラントの性能診断技術」 
東京電力(株)  技術開発研究所 梅沢 修一
電力供給の主力を担うコンバインドサイクル発電所や原子力発電所において、各タービンの性能診断はこれまで入出熱法によって行われていた。しかし、解析に高温流体の計測が必要なため、10%程度の誤差があると推定される。そこで、タービン単体毎の出力を直接計測できる、従来にないレーザトルクセンサを開発した。本手法は非接触計測が可能であり、相関処理手法を用いることにより、計測精度0.5%を実現している。本技術は、コンバインドサイクル発電所、原子力発電所においてそれぞれ実用化に成功する等、電力産業において実用化が進められている。
 
9:30−10:00
「小型サイクロトロンの工業用利用」
住重試験検査(株) 西原善明
 これまで物理分野での研究や医療用(PET:Positron Emission Tomography)に用いられてきたサイクロトロンの、工業分野における利用について紹介をします。2次粒子ある中性子の利用、放射化分析、材料改質、摩耗試験といった分野で利用されるようになってきました。具体的使用例とその原理、さらには今後の展望に関して報告いたします。
10:00−10:30
「誘導電動機始動時の過渡トルクによる軸疲労」
旭化成ケミカルズ(株) 水島製造所 設備管理部 電気設備管理課 加戸良英
かご形誘導電動機を始動させるため、静止状態の電動機に突然電源電圧を印加した時、   振動性の過渡トルクが現れることは古くから明らかにされているが、この事実は一般   産業ユーザーには意外に意識されていない。かご形誘導電動機の過渡トルクについて   は一般規格に明確な記述がなく、これが加振源となる回転軸系のねじり振動による障害   や設計上、考慮すべき事項が存在する。本講演ではかご形誘導電動機始動用リアクトルと   抵抗器を組み合わせることによって過渡トルクのピーク抑制に効果があることを確認した   ので概要を紹介する。
10:30−10:40 休憩
100−1
「ファジィ・ニューラルネットワークを用いた回転機械設備の簡易診断法」
              三井化学() 三笘 哲郎 氏、三重大学大学院 陳山 鵬
現場回転機械設備の正常状態の振動データおよびファジィ・ニューラルネットワークを用いて、回転機械設備の簡易診断法について提案する。本方法は回転機械の動力(kW)、軸径(mm)、回転数(rpm)および振動値(RMS)を学習済みのファジィ・ニューラルネットワークへ入力すれば、診断対象の回転機械設備状態(正常、注意、危険)が得られる自動診断方法である。また、大型石油化学プラントで稼動している回転機械設備の実例で本手法の有効性を証明する。
 
11:10−12:10
「機械の長寿命化と信頼性を支えるトライボロジーと超音波診断技術」
                                         丹羽環境・設計技術士事務所 丹羽小三郎
軸受の損傷から見た機械の長寿命化対策、35年の歴史に生きる高粘度用SUS製ロータリポンプのトライボロジー設計、高精度ターボチャジャ用軸受を加工する高速旋盤の主軸潤滑とその効果、セラミックのトライボロジー評価の限界,高調波−非線形超音波で原子力発電所配管の閉じたき裂、話題の硬質DLC膜の密着はどこまで判別できるかについて話題提供する。
12:10−12:20 あいさつ 
12:20−13:45 昼食および見学先集合場所(南海本線羽衣駅)へ移動
            JR鳳駅経由(所要40分程度)
13:45−14:00 バスで三井化学(株)大阪工場へ移動
14:00−15:30 見学会
15:30−15:45 バスで南海本線羽衣駅に移動
15:45       解散予定