日本設備管理学会

　設備管理の目的は，設備を適切に管理することで，その設備を利用して実施される事業のQ，C，Dを改善し，経営に資することです．設備は多種多様ですし，さらに，それを活用する事業は様々ですから，一口に設備管理と言ってもその幅はほとんど無限大ともいえます．それゆえ，設備管理技術は，生産システム，交通システム，ライフラインなど，それぞれの分野で分散的に研究開発される傾向にあります．それでは，設備管理学会の役割というのは何なのでしょうか．これらの分散化した技術を集めてくることでしょうか．確かに，多様な技術を一つの器に入れて見てみることは大切です．しかし，それだけでなく，その中に存在する共通の視点を見出し，共通の課題を抽出して議論することが“設備管理”を標榜する学会の使命です．

　設備は，生産，輸送，貯蔵などの設備機能を事業価値向上のために活用するためにあります．一方，その機能は設備の状態に応じて提供されます．したがって，設備管理の基本は，設備機能の把握・評価と，目標機能を達成するための設備状態の予測・認識・制御にあります．

日本設備管理学会関東支部としては，このような学会のよりどころとなる基盤を改めて確認しながら，設備管理技術に関する情報の共有と技術の発展のために活動をしていきたいと考えています．

関東支部　支部長　松本俊之