【日時】2009年5月15日（金）18:15-20:00
【場所】大阪証券取引所ビル3階 北浜フォーラム
【題目】局所回帰モデルを用いた鉄鋼製品の品質設計と品質制御の実用化
【講師】茂森 弘靖 氏（JFEスチール株式会社 スチール研究所 主任研究員）
【概要】顧客要求品質の厳格化や多様化，原料コスト変動等の環境変化に合わせて，製造条件をより適切かつ迅速に定めることが，前にも増して要求されるようになってきた．鉄鋼プロセスにおいては，製造条件と品質の関係を表現する物理モデルを用いて品質を改善する研究が従来から行われてきたが，対象が複雑，非線形，かつ多種多様であるため，実用的なモデル構築が困難という課題があった．そこで，大量操業実績データから，製造条件と製品品質の関係を，局所回帰を用いてモデル化し，そのモデルを用いて，製造コストをより低減する製造条件を設計者が迅速に探索できるシステム，ならびに，品質を目標値に精度よく制御するシステムを開発し，実用化した．これらのシステムの概要と，JFEスチール西日本製鉄所に実機適用した結果を紹介する．また，製造現場における統計的モデルの維持方法についても紹介する．