第24回 研究会の活動報告

【日 時】2020926()13:3016:00


【方 法】WEB会議


【出席者】榎本容子 白﨑久美 武澤友広  南部淳子  丸山正男 山中康弘 非研究会員6(12)


【活動報告】


  1.       講演-1 


『障がい者雇用によるダイバーシティ経営戦略 


〜インクルージョンによる化学反応とイノベーション〜』 


株式会社C to B 代表取締役 熊内弘次 様


     自社の経営理念は、「例え障害が有っても、その特性に応じた職場環境を構築すれば戦力になり得る」を信念に、チャレンジドが輝いて働けるユニバーサル社会を目指します」としている。

我が国人口動態上の重大な課題を、企業経営者の視点で障がい者雇用によるダイバーシティ経営でイノベーションを起こした事例を紹介。障がい者の持つ強い特徴が発揮されていけば、障がい者の権利の実現にとどまらず職場・企業そして国全体として多大な経済的貢献にもつながると強調。企業は、中期障がい者雇用計画と遂行のプロジェクトチームを結成し、各部署における組織的経営戦術を進めるべきである。

PDCAの確実な推進管理も重要となろう。インクルーシブ環境での化学反応、イノベーションが起こって、障がい者の雇用は経営コストではなく経営プロフィットとして寄与する。

このような指導実績により、当該企業は経済産業省2020年「新・ダイバーシティ経営企業100選」を受賞された。更に、全国紙への活動報告記事が掲載されるなど注目されている。

《感想》障がい者雇用は量的到達への努力も大切であるが、今回のご講演の様な質的寄与への哲学的創意・経営的視座による推進がポイントであろうと強く感銘した。


 


2.       講演-2


『あなたの思考を可視化する! ゲームを通じた認識の深層に迫る』


中央大学 国際経営学部 教授 中村 潤 様


     研究の方向性は、認知科学と人工知能のベクトルとして、「思考のモデル化 能力開発」とした。ゲーム開発(創造性支援)は特徴的なツールとして位置づけられよう。 実験方法で画面イメージ、2ラウンドの実験を紹介。

分析結果として、所要時間と情報量の相関において速攻型vs熟考型の分類を示された。生成された概念として、速攻型、熟考型それぞれの第1回目と第2回目の変化が示された。

ヒントをあたえた場合の、思考へのインパクト、その分析結果、集中度の傾向、集中力散漫の場合等々興味深い結果を示された。

又、集中力(速攻型と熟考型)と動作(移動距離)は上に凸と下に凸の組み合わせにおいて4つのパターンが示された。

累積距離の横ばいのアクションに注目、属性を変化させながら、コンセプトの意味づけを思考など示された。

アナロジーゲームをデモンストレーションされた。

まとめとして、概念再構成のプロセスの全体像を示された。

《感想》ゲームを通じてプレーヤーの概念や変化などを解析して可視化できる手法は興味深かった。


 


3.       講演-3


『アナロジーゲームの就労支援への応用』


  一般社団法人 就労支援技術研究会 主査 武澤友広 様


     アナロジーゲームの注目すべき機能として、自分の知識構造の見える化、他人の知識構造の見える化を挙げられた。

自分の知識構造の見える化の支援技術としてVRTカードとして、(独)労働政策研究・研修機構及びホランドの6角形モデルを紹介された。

アナロジーゲームの活用に関する提案として、自己・仕事理解を促すツールとして活用できないかを提起された。

《感想》今後勉強していきたいと思います。


                                 報告者:丸山正男