【日時】 令和3年11月3日 (祝) 18:00〜21:00
【方法】 WEB会議 【出席者】 小越咲子、小越康宏、香瑠鼓、白﨑久美、武澤友広,中村ひとみ、南部淳子、丸山正男、山中康弘、非会員9名(計18名)【活動報告】
今回は、「AI時代における障害者にしかできない仕事を考えたい」との問題意識のもと開催されました。「障害者のアーティストや創造性を考える」というテーマで、中村ひとみさんと香瑠鼓さんのお二人に講演していただいた後、フリーディスカッションを行いました。
ろう者でありながら、俳優である中村ひとみさんの講演では、例えば、会議に出席する際、手話通訳などの情報保障がなければ、話し合いの内容が分からず意思決定から排除されること口頭による技術移転が難しいといった問題点が指摘されました。
また、香瑠鼓さんの講演では、過去20年以上前から行っておられるバリアフリーワークショップの話をしていただき、自分を表現することの大切さ>について話をしていただきました。香瑠鼓さんは、言語によらない表現方法として、ネイチャーバイブレーションを開発されています。ネイチャーバイブレーションでは、お互いの身体表現などでコミュニケーションをとる方法で、寝たきり状態の人でもコミュニケーションを取った事例も紹介されていました。
後半は、お二人の講演の感想や意見を参加者の皆様から、一言ずつ話していただきました。それぞれの立場からの感想やコメントをしていただきました。ろう者の方から、演劇の時に場面転換を知らせてくれるものを開発してほしいというニーズが表明され、支援機器の開発者を交えた議論が行われました。障害当事者と開発者が話し合える機会を作ることも必要だと思いました。
参加者の中から「障害者こそが、AIを使いこなすべきだ」「障害者が持っている困りごとをAIに学習させることにより、より暮らしやすい社会になるのではないか」という意見がありました。AI技術を否定するのではなく、「どのようにAI技術を使いこなすのかが大切だ」ということを総括して研究会を終了しました。
報告者:山中康弘