特別講演

 

 

特別講演

 

 

特別講演1 【12月15日 11:30-12:30】
テーマ:リスク学から見た「想定」問題
概 要:
「想定」は古くからある概念であるが、今回の大震災や原発事故を契機として、新たに議論が再燃することになった。ただ「想定」の中身にはいろいろのレベルがあるので、講演ではまずそれを明らかにした上で、大震 災や原発事故で問題となった「想定」をリスク学の立場から考察することにしたい。
講 師:木下 冨雄 (きのした とみお)
(財)国際高等研究所フェロー、京都大学名誉教授

講師略歴:
京都大学大学院文学部研究科(心理学専攻)を修了後、京都大学助手、府立大阪女子大学助教授、京都大学助教授を経て京都大学教授。教養部長、総合人間学部長を歴任。京都大学を定年退職後、京都大学名誉教授。その後、摂南大学教授、甲子園大学学長を経て、(財)国際高等研究所フェロー、現在に至る。文学博士。専門は社会心理学とリスク学。

  


特別講演2 【12月15日 13:30-14:30】
テーマ:設備保全における危機管理への取り組み
概  要:
原発事故は、設備保全のあるべき姿を追求するものにとって大きな衝撃であった。それは安全神話が崩れたということだけでなく、日本の設備保全の持つ 弱点が衝撃的にあらわになったところにある。想定外すなわち「リスクを避けてきた」結果が、設備の高経年時代を迎えた今、深刻な設備事故・災害として噴出 している−−本講では、日本の『設備保全』が共通に持つ弱点をさまざまな観点から分析し、解決策としての『保全経営』を提唱する。
講 師:四道 広(しみち・ひろし)
(社)日本プラントメンテナンス協会 主幹研究員

講師略歴:
1970年、東京工業大学を卒業。同年、旭化成工業(現・旭化成株式会社)に入社。82年に旭エンジニアリング株式会社に異動し、保全企画・営業部門を歴任し、2000年、同社取締役。2004年、旭化成株式会社に戻り、同社理事を勤める。2007年、日本プラントメンテナンス協会に入職。人財開発本部長 兼 審査認定本部長、研究開発本部長(MOSMSグループリーダー)を歴任。2011年からは、主幹研究員として、各企業における保全経営の専門診断業務を主に担当している。MOSMS構 築研究においては、保全実務の最先端をとらえ、保全計画、リスク評価などの研究を主導。設備ユーザーとメンテナンス・サービス企業、また経営から現場と いった、保全に関わるあらゆるポジションを経験してきたため、一つの事象を同時に複数の視点から観ることができる。また、重化学プラント等における危機管 理および工事安全管理、アウトソーシング管理等は、とくに経験が生かされる分野となっている。