第3回 研究会の活動報告

【日時】 201437日(金) 13:00  17:00


【場所】 オムロン京都太陽


【出席者】 小越咲子,小越康宏,小林志穂里,近藤周吾,丸山正男,三浦靖一郎,南保英孝,野村昌宏,尾形孔輝,白崎久美,武澤友広,細田憲一,山中康弘,吉岡隆(14名)


【活動報告】


 障害のある当事者が自身の特性を踏まえた就労支援技術の開発を行い,誰にとっても働きやすいユニバーサルな職場環境づくりを行っているオムロン京都太陽の見学をさせていただいた。見学後の質疑応答での主要な意見交換は以下の通り。


 ○ オムロン京都太陽では,職場の改善案は社員1名あたり月8件程度出る。どんな些細な案でも1件とカウントして検討の対象にしている。改善案を多く出したり,効果的な改善案を出した人やグループは表彰している。


 ○ 障害のある社員による就労支援技術の開発プロセスの大まかな流れは,①製品開発のラインごとに目標を設定し,目標達成のために必要な就労支援技術のアイディアを募集する。②集められたアイディアには優先順位がつけられ,優先順位が高い順に対応がなされる。また,この流れとは別に,オムロン本社の人材育成教育を受けた45名から編成されたチームが1つのラインに対して集中改善を行うこともある。開発のポイントは「品質」「生産性」「重度の障害への対応」である。


 ○ 人が作業用の機械にあわせるのではなく,「就労できる環境をつくる」という考えである.


 見学会の後は,障害のある当事者による障害者の就労支援事業を実践している山中氏より話題提供をいただき,障害当事者のニーズを技術開発に反映させる方策について議論した。話題提供者と題目,概要は以下の通り。


 山中康弘(ITバーチャル八尾) 「就労支援とビジネスの可能性」


 ○ 運営している就労トレーニングの方針は「技術面ではなくマインドから変えるトレーニング」であり,就職することが目標ではなく,立派な仕事人とすることが目標である。


 ○ 就労支援のためのバーチャルオフィスの開発に取り組んだ。既存の就労支援サービスが利用できない人向けに,在宅用トレーニングシステムを開発し,有効性の検証を行った。バーチャルオフィスは多様なニーズに応えるため,①個別型(スカイプ),②講習会型(Webサイト),③オフィス型(Web会議システム)の3種類の形態を用意した。


 ○ 少人数制のレッスン,個別レッスンなど,受講者に応じてトレーニングのメニューをカスタマイズすることが大切であることが分かった。


小越咲子(金沢大学) 「女性研究者・技術者支援とネットワーク構築を行うHWRNHokuriku Women ResearchersNetwork)の紹介」


女性研究者・技術者の支援として出産・育児・介護を両立させて働けるような仕組み、また次世代の育成への取組としてHRWNの紹介を行った。


 ○ 女性研究者・技術者ネットワークの構築と支援の普及


 ○ 次世代の女性研究者育成に向けた取り組み


 ○ 女性研究者自身の研究力向上に資する取組


 ○ 女性研究者へのエンカレッジメント


報告者: 三浦 靖一郎